ずっとマイカーは必要がないと思っていた彼女は車が必要な時はカーシェアを活用していた。運転は好きだったが車を所有することに興味が無かった。ところがカーシェアを利用するうちに返却しなければならないことが少しずつ面倒に感じ「いつでも気軽に遠出できるようにマイカーがあったらいいかも」と思うようになる。そんな時に彼女の背中を押したのが、毎月貯めていた定額預金。まとまったお金を目にし、ふと、自分の好きなものに対して使ってみようかな・・・という気持ちが芽生える。
「家を買うための頭金にしようかとも考えていたのですが、車屋さんでVolvoを見た時に心が動きました。まさに即断即決で車を手に入れました」
「父も車が好きで、レガシィツーリングワゴンに30年近く乗っていたんです。その影響もあって小さい頃からステーションワゴンの形が好きだったことも今の愛車につながっていると思います」
Volvo240やV70とも悩んだが、240は940よりも維持費が高いことがネックで候補から外れ、V70よりも古い940のノスタルジックな佇まいが決め手に。
「ずっと好きだった角ばったフォルムや好みのボディカラー(アクアブルーパール)であったこと、営業の方が同じ車に乗っていて話が弾んだこと、車を見に行った前日に私が購入した940がお店に入ってきたことなども含めて、全てご縁に感じました。これはもう、私が買うしかないのではと(笑)」
購入時の走行距離は20万9000千キロでワンオーナーの940。これが彼女にとって人生で初めての愛車。保証期間3カ月の間には、雨漏りをしたり、エアコンのトラブルがあったりと、初っ端からトラブルを経験したにもかかわらず「土砂降りの日にサンルーフから雨が駄々洩れ。大騒ぎでした(笑)」とトラブルも楽しそうに笑いながら話す。
940が彼女に側に来てからはライフスタイルにも変化があった。例えば自然を満喫するためにドライブに出かけたり、時には早起きして滝が見える場所まで車を走らせ、滝を見ながら朝ごはんの時間を楽しむなど。
「職場の後輩や友人を連れて行くこともありますし、ひとりで楽しむこともあります。車に乗るだけで楽しい。ひとつ残念なことは、車を眺めるのも好きなのに、自分が運転していると車を見ることができないことですね(笑)」
そんな彼女に車とはどんな存在なのかを伺った。
「人生の幅を広げてくれる、私を新しい世界に連れて行ってくれる存在です。940を購入していから、自分の価値観が大きく変わりました」
マイカーを持つことにさほど必要性を感じていなかった方が、ゆっくりと訪れたご縁をきっかけに、愛車生活が始まる。そして愛車生活がもたらすものは、彼女のライフスタイルに素敵な変化まで与えてしまう力がありました。人生とは何が起こるかわからないものですが、そのきっかけが『車』だったという事実に、改めて、愛車の魅力を感じてしまうインタビューでした。車=移動手段という考えでは起こらない奇跡。愛車だからこそ起こすことができる奇跡なのです。