狭い土地でもガレージ付きのおウチが建てたい!

2021.08.29. house ハウス

都心部はどうしても土地が高いので狭くなり、ガレージハウスをつくりたくても夢のまた夢・・・と思い悩んでいるマイカーを愛する方は少なくないのでは? ところが狭小地でもガレージハウスを建てることは十分に可能なのだそう。今回は首都圏で数々のガレージハウスの設計を手がけている建築家の先生に、そのからくりをお伺いしました


 

まずはここから基本を押さえる。建ぺい率と容積率とは?

 

先生
先生
建ぺい率と容積率って言葉は耳にしたことはありますか?
beecar編集部
beecar編集部
なんとなくしかわからないので、改めて説明をお願いしますm(__)m
先生
先生
簡単に説明すると、建ぺい率は敷地面積に対する建築面積の割合のこと。容積率は敷地面積に対する延べ床面積の割合。延べ床面積は全フロアの合計の床面積のことですね。

仮に建ぺい率50%で、容積率100%の条件を持つ100㎡の土地があるとすると、この土地に建てられる建築面積は50㎡まで。延べ床面積は100㎡までしか建てられないんです。

beecar編集部
beecar編集部
つまり、車1台分のガレージを建てる場合は、15~25㎡程度必要になるから、延べ床面積が100㎡しか建てられない土地にインナーガレージを作るとすると、住環境は75~85㎡程度になるということですか?
先生
先生
いっけんそう思うでしょ?でも実は違うんです。
beecar編集部
beecar編集部
え?違うんですか?
先生
先生
住宅を建てる場合はいくつかの面積の“緩和”があります。おおざっぱに言うと次のような感じです。

●土地が角地の場合の建ぺい率の緩和
●地下室の容積率の緩和
●準防火地域などでの準耐火建築物の建ぺい率の緩和

細かく挙げるとほかにもあるんですが、住宅を新築するうえでよく聞かれるのがこのような緩和です。

そしてこのような緩和のなかに自動車車庫部分の不算入というのがあるんですよ!!

 

クルマ1台分の車庫なら、容積率の計算に入れなくてもいい!

 

beecar編集部
beecar編集部
自動車車庫部分を計算に入れなくてもいいという緩和があるんですか?
先生
先生
その通り! どれくらい緩和されるかというと、延べ床面積の5分の1まで車庫の面積は容積率の対象外とすることができます。

100㎡の土地の場合、車庫を25㎡とすると、最大125㎡まで延べ床面積を増やすことができるんですね。

beecar編集部
beecar編集部
となると、都心部のよく見かける延べ床面積は、25 坪から35坪くらいの住宅ですから、車庫の部分はほぼ容積率に含めなくてよいという計算ですね♪

 

 

狭小地にガレージハウスを建てることは夢ではない

 

先生
先生
1つ気を付けたいことは、車庫として作った場合は内装制限がかかります。この内装制限は、ようは車はガソリンなどの揮発油があり、引火する可能性があることから不燃材の制限がかかっています。したがって、建築コストは若干高くなる可能性があることは考慮しておく必要がある点です。
beecar編集部
beecar編集部
すごく勉強になりました! 緩和があるなんてことはまったく知りませんでした。

 

先生
先生
これだけの緩和ができるということは中々一般の方がは知り得ない情報だと思います。

首都圏での設計の実績が多く、ガレージハウスの設計も多い建築士に依頼すれば狭小地と呼ばれる土地であってもガレージハウスを建てることは十分に可能です。

決して諦めることなく、詳しい専門家と共に理想の家づくりを、愛車のために快適な住処をぜひ、実現してもらいたいと思います!

beecar編集部
beecar編集部
はい、今回は貴重なお話、ありがとうございました!

 

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